以前大企業の組み立て工場で生産技術業務2年間、生産管理業務2年間、働かせていただきました。その経験から今回、生産管理業務とは何ぞや?について、ざっくり説明しようと思います。
生産管理は間接部門
企業の業務は①商品を開発・生産・販売する直接部門、②直接部門のサポートや管理を行う間接部門に分けられます。
今回説明する生産管理は、この間接部門にあたります。
間接部門はその性質上、業務の属人化や肥大化をおこしやすいといった課題があり、課題に対し具体的な解決に向けたアクションを起こしにくい部門といえます。
直接部門は「(1日or1か月or1年)〇台生産or販売」と数字や期日を定めた目標を作成しやすく、それに向けて邁進することが成果に直結します。
しかし、間接部門(特に生産管理)は生産活動を行わない、スムーズに情報を的確に適切に回す部署です。
成果を出すためには意識的に業務の可視化、定量化を行ったうえで、更にその業務の目的をしっかりと理解する必要があります。
管理の目的とは
工場の管理は何を共通の目的・目標にするのでしょうか。
それは、Q(品質:Quality)・C(コスト:Cost)・D(量、納期:Delivery)を同時に達成することです。
もう少し詳しく説明すると、顧客の要求する製品を、必要な数だけ、必要な時期までに、決められた品質・仕様で予定のコスト以下で生産し、提供することです。
そのために「ムリ・ムダ・ムラ」のない生産活動を実現・統括することを目指します。
言うは易し行うは難し、で実際取り組むと大変ですが、成果を上げる共通の目標として、あるべき姿に近づく努力を行います。
生産管理として出荷量・納期達成率・在庫金額・在庫回転率・余剰在庫等を見ることが多いかと思います。
生産管理の難しさ
前提の目標として、変化に対して柔軟に対応して、QCDを達成するには全員が同じ方向に向かって行動することが必要です。
ただ現実として工場には様々な部門があり、各々の思いは異なります。例えば、商品をまとめ生産をしたい製造部門と1個流しをしてほしい販売部門。部品をロット発注にしたい調達部門と同期同量にしたい製造・生産管理です。
その中で工場全体を効率よく、ベクトルを合わせて業務を行う「旗振り役」を担っているのが生産管理の役割になります。
感想
以上が生産管理の概要まとめになります。
自分が働いていて感じたことは、生産管理は様々な部署とかかわり、業務を頼み頼まれることが多い部署です。そのため業務の範囲を明確にし、部下の仕事が範囲を逸脱してはいないか気にかけてくれる上司がいるかいないかで、ストレスが大きく変わります。
私がいた工場の部署は、2年間で1人、1か月ほど会社に来れなくなるほどストレスを抱えてしまった人(ほぼ同期)がいました。が、業務範囲をこちらの工場よりも広く設定しているらしい他工場では、激務で退職する方が多くいつも人手不足という話を聞いたこともあります。
自分のキャパを超えない範囲で、チームで成果を出すことが何よりだと思います。自身の健康に気を遣いながらできることをやっていきましょう!